Classici giapponesi con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Leggi みみずのたはこと (みみずのたわこと) di 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 265.437 caratteri · 530 schermate
が、厚い厚い扉です。中は寂然して何を為て居るか分かりません。私は実に――」
彼は泣き声になった。一つに寄った真黒い彼の眉はビリ/\動いた。唇は顫えた。
「妻の眼色を読もうとしても、主人の貌色に気をつけても、唯疑念ばかりで証拠を押えることが出来ません。斯様な処に奉公するじゃないと幾度思ったか知れません。また其様妻に云ったことも一度や二度じゃありません。けれども妻は其度に腹を立てます。斯様にお世話になりながら奥様のお留守にお暇をいたゞくなんかわたしには出来ない、其様に出たければあなた一人で勝手に何処へでもお出なさい、何処ぞへ仕事を探がしに御出なさい、と突慳貪に云うンです。最早私も堪忍出来なくなりました」
「そこである日妻を無理に大連の郊外に連れ出しました。誰も居ない川原です。種々と妻を詰問しましたが、如何しても実を吐きません。其れから懐中して居た短刀をぬいて、白状するなら宥す、嘘を吐くなら命を貰うからそう思え、とかゝりますと、妻は血相を変えて、全く主人に無理されて一度済まぬ事をした、と云います。嘘を吐け、一度二度じゃあるまい、と畳みかけて責めつけると、到頭悉皆白状してしまいました」