Classici giapponesi con furigana
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Leggi 剣難女難 (けんなんじょなん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 243.807 caratteri · 482 schermate
と新九郎は、初めての他流試合に臨んでこの強敵に会いながら、自若とした態度を保った。
「おお当道場の掟は、最前門人よりお聞かせ申したに依って充分お含みでござろうほどに、お望みに依って大円鏡智流の金剛杖をもってお対手をさせん。やあやあ阿念、御身一本春日殿と手合せ致して見い」
と梵鐘の如き声で末座の一人にを向けると、はッと答えて潔くそれへ出た一人の修験の門輩、柿色の袖を捲して一礼をなし、
「春日殿とやら、大先生のお言葉によってお対手仕る。いざご用意召されい」
と云って自分は手頃な金剛杖をとった。新九郎も手早く用意の襷鉢巻の身仕度終えて、二尺七寸の蛤刃の木剣を択び、型の如く道場の中央へ進んで一揖なし、パッと双方に離れるが早いか、阿念と呼ばれた山伏は、金剛杖を三分に握り占めて横身に構え、春日新九郎は一歩退いて、片手流しに持った水月の斜め青眼、これぞ鮠突き儀助の奇手を破った、新九郎自然自得の妙構えである。
「エエエッ」
と阿念は双に開いた足を、ジリジリと詰めて身を伸ばして来た。新九郎はこの山伏が棒振り芸、何事かあらんと心気を澄ませて片手の木剣に一念こめて、飛鳥の如く手元へ跳り込んだ途端、ピュッと刎ね返って来た金剛杖の陰の横すくい、ぽんと払えば続いて陽に真ッ向う下ろし、はッと身を沈めてガラリと横へ打ち捨てると、弾みを喰っ