Classici giapponesi con furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Leggi 平の将門 (たいらのまさかど) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 232.193 caratteri · 463 schermate
――お館は、ちょっと、ここでお待ちください」
梨丸は、ひとりで、門を叩きに行った。なかなか戻って来なかったが、やがて、何かいそいそして飛んで来た。
「主が出て参りまして、実は、かくかくと、事情を語りましたところ、――なに、豊田の御子が、お寄り下されたとか。それは、まことでおざるか。――と、まるで、賓客に訪われたような歓びかたです」
「おい、おい、梨丸。おまえは、家の主へ、おれだということを、触れたのか」
「いい触らすほどには申しませんでしたが、余り先で訊きます故、豊田の将門様だと、つい申しました。すると、主は、にわかに、仕事着を着更えたり、家の者に、あたりを清めよといったりして、どうぞと、門迎えに出て来て、あそこに、立っておりまする。……ですから、お館にも、知らずにとはいわないで、筑波への通り道に、わざわざ立ち寄ったと仰っしゃって下さい」
「でも、おれは、そこの主など知らないが」
「先では、ようく、存じ上げておりますよ。――ともあれ、駒を、おあずかりいたしましょう」
と、梨丸は、空馬の手綱を曳きながら、主人のあとに従って、そこの土塀門まで尾いて行った。
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