Classici giapponesi con furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Leggi 平の将門 (たいらのまさかど) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 232.193 caratteri · 463 schermate
「いや、それどころではない。あんな御饗宴には、都でも滅多に出会えません」
「やがて、伜の為憲と、そして昨夜御一しょになった貞盛も、ちょっと、御挨拶に伺いたいとか申していました。何かと、旅のお支度に、お心もそぞろな中でございましょうが」
雑談しているうちに、その為憲と貞盛が、連れ立って、またここへ来た。――この二人も、餞別の品々を、定遠の前に供えて、
「何かまだ、お名残が尽きぬ気がしますな。今夜はひとつ、お気軽に、私の家へ遊びに来てください」
と、為憲がいったりした。
「伺いましょう。旅の支度さえ調えば、もう用のない体ですから。……もちろん維茂どのや貞盛どのも御一しょでしょうな」
「出かけます」と、貞盛は答えて――「自分の邸も、以前のようなら、ぜひ一夜は泊っていただきたいのですが」と、いった。
「そうそう。お父上の大掾国香どのも亡くなられ、以後の御災難で、お館なども焼かれておしまいになったとか」
「さだめし、醜い噂ばかりがお耳にはいっている事でしょう。いやお恥かしい次第です」
「して、お住居は近頃?」
「那珂郡のさる所に、仮に妻子と家人共は置いております。――が、自分は京都とこの地方を往来しているので……まあ、萍のような境遇ですな。