Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate

Aozora Bunko

一〇 世持神と世持役

。日本の古来の農村でも、米は重要なる食料という意味で、主食と謂うことはできたか知らぬが、常食ということは事実に合しなかった。米よりほかに食うものが無いという地方などは、近世以後の埋立新田のほかには有り得なかった。そこには都市が興り商工が繁栄して、いわゆる米穀経済を成立せしめたけれども、それは交易のまた新らしい段階であって、なお一部の古風の家庭ではついこの頃まで、白い飯を炊くのは神の日か仏の日、節供・祭礼・祝い事のような、折目立った日に限るのが普通であった。驚くべき最近の増産技術の進歩と、自由なる外国貿易の展開とが、今辛うじてそれを可能にしたばかりで、しかも現実にそれを許されぬ家々もまだ多いのである。

一〇 世持神と世持役

ことに南方の諸島においては、温暖多湿の一、二点は別にして、自然の条件は必ずしも万全であったとは言えない。砂地石地の始めから稲作に適せぬ地域が広い上に、たまたま水田に拓き得た場合にも、僅かな例外を除いては、嵐や高浪などの外部の障害に対して、自衛の道が立てにくかった。勿論是がまた古い祖先の、神の好意をいつまでも信頼せんとした理由であったろうが、同時にまた広く諸処の海辺を経歴して、比較を重ねたうえの選定ではなかったことが察せられ、手短かに言うならばこの方面の移住は日本よりも古く久しく、しかもなお