Classici giapponesi con furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate
一三 火と稲の伝承
夢としか思われなかった海の神の美しい乙女、それを母とする霊なる童児、如意の宝珠や知慧の言葉というような数々の贈り物なども、ただ卒然として人間の空想に生まれたものではなくて、何か基づくところの上代の事実、たとえば神聖なる誤謬ともいうべきものが、底に横たわっていたことに心付かしめるのも、この比較のお蔭ということができる。是が果して我々の島群のみに、許された機会であったかどうか。或いはまた一定の条件の下に、今は隔離せられている二つ以上の遠い島々の間にも、試みられてよいものではないかどうか。そういう問題に少しでも私は近よってみたい。
一三 火と稲の伝承
島々の記録記憶を見渡すと、最初ニルヤから渡って来たと伝えられる、至って重要なものが幾つもある。その一つ一つの記述は長くなるからできないが、現在自分のほぼ立証し得るものは、第一には火である。もちろんこれを史実と見る者はないであろうが、暁ごとに東の地平線を望んでいた島人等が、かしこには湧きかえる不断の火があり、テダ(太陽)はその中から新たに生まれ出るもののごとく想像し、また次々の経験によって、いよいよそれを確認するに至ったとしても不思議でない。