Classici giapponesi con furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate
ニホの名の起こり
ニホの名の起こり
今からもう四十年も昔、『郷土研究』という雑誌に、稲村または稲積というものの各地の方言が数多く集められていた際に、中部以東の日本の広い地域に、現在なお行われているニホ・ニョウその他これに近い色々の名称は、或いはこの新嘗のニヒではあるまいかということを、折口君が言い出されたことがある。あまりに思いがけぬ提案であった故に、その当時はこれを追究しようとする者もなくて過ぎたが、今となっては思い当ることが次々と現われてくる。自分にとっての一つの啓示は、近年活字になった安原貞室の『かたこと』という京附近の俚言を集めた書に、
穂を拾うてミョウにまゐらする
というあの頃の諺が出ている。是は「釈迦に説法」とか、「両替屋に算盤」とかいうのと一類の譬えごとで、無益の心づくしを嘲笑した警句であろうが、これに由って始めて知り得たのは、江戸期の初頭まで近畿地方にも、ニョウに近い稲積の呼び名があったという以上に、ミョウが拝みかしずかるる一種野外の祭場であったらしいことである。今日のニホ場も田に近く家に遠く、形式配置ともに、土地ごとの年久しい習わしはあったらしいが、近年色々の社会不安が加わって、穂のままでは永く屋外に積んで置くことができず、僅かな間に藁ニホばかりが多くなり、それさえこの頃はもうだんだんに罷めようとしている。