Classici giapponesi con furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate
二一
昨年創始せられた新嘗研究会の成績が切に期待せられるとともに、一方にはまた稲の品種の精密なる比較検討によって、追々にその伝来の路筋を明かにし、延いては是を携えて東海の島々に進出した一つの民族の、故郷はどこであったかが判ってくる望みも、まるまる無いとまでは言われぬのである。
二一
人が大陸から稲の種を携えて、この列島に渡って来たのも、たった一度の偶然ではなかったのかもしれぬが、結果は一つに帰するようだから、私は考えやすい方を考えてみる。沖縄諸島の有識者たちは、かつての金沢博士のイニシ北方説に心服して、どうしても北から南の方へ渡って行ったものと考えようとするが、それを何のために何人が計画したかと尋ねてみると、神の指定とでも答えるよりほかはないようである。結局は私の謂う海上の道、潮がどのように岐れ走り、風がどの方角へ強く吹くかを、もっと確実に突き留めてからでないと断定し難いが、稲を最初からの大切な携帯品と見る限りにおいては、南から北へ、小さな低い平たい島から、大きな高い島の方へ進み近よったという方が少しは考えやすい。ともかくも四百近くもある日本の島々が、一度に人を住ませたとは誰も思っておらず、そのうちの特に大きな大切な島へというのも、地図ができてから後の話である。