Classici giapponesi con furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate
行くものと思っていたのである。この島の鼠送りのオタカベすなわち祭文は数篇あり、村ごとに少しずつの内容はちがうが、いずれもその初頭に鼠の素性、それがこの世に現われた来由を説くことは同じで、相手の身元をよく知っているということが、すなわち彼らを制圧する力であるとする、古代人の物の考えかたに基づくものであったらしい。この言い立てに依れば、鼠の元祖は天のテダ、または大テダという日輪の神であった。テダの子の一人にオトヂキョという神があり、鼠はまたその生める子であったといい、或いは直接にテダの私子、生みそこないの子として生まれたともいって、人間世界に降って蕃殖し、且つ兇暴を逞しくするのだと、ある限りの悪称をもって憎み罵っているのは、珍らしい古文献といってよい。
ここに鼠の始祖を天の日といい、また人の世に降りくるということは、島人も後にはそう考え出したにちがいないが、私からみると是は宗教発達の一つの過程であって、最初は太陽もまた海の浄土の信仰に含まれ、むしろその信仰の基底でもあった故に、鼠がこれを父として生まれるというような、奇異なる言い伝えも発生し得たのかと思う。