Classici giapponesi con furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Leggi 海上の道 (かいじょうのみち) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.344 caratteri · 353 schermate
そうして程なくまた第二第三の関門にぶつかって、遠い行く手の見定めもなく、次々と無造作に屈曲して来たということが、いわゆる固有宗教の弱味といえば弱味だが、同時にまた懐古の学問の、測り知れざる魅力ともなっているのである。
今でも第二の世界は私たちのあこがれであり、それが何処にもないと聴いて、悲しみ力を落す者はまだ多い。ただそこへ行きまたは戻ってくる通路が、はっきりとしておらぬために、迷わざるを得なかったのである。鼠の浄土の昔話なども、出しぬけにああいう突飛な作り話をした人があるわけでなく、いわば或る時代の失望感の記念であり、かつてこの小獣の群に導かれて、地下から根の国に通うということも、無いとは言われぬという程度に、信用していた者が多かったことを意味し、それがいよいよ見込み無しときまって、次第に誇張の高笑いをもって、古い考えかたに区切りをつけようとしたのであろう。今でも世の中の変り目ごとに、そういうことをする癖を我々は持っているが、それをして見たところで、過去に有った事実は無くならず、ただそれを明らかにする機会を、だんだんに失って行くだけである。以前私が海の神を、何故に少童と書くかを考えようとした時に、水の底の仙郷から子供をもらって来たという全国の昔話の幾つかを集めて見たことがあった。