Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
いや、その繃帯はどうしたのかと思ってね。どこで怪我をしたのかね」
「かぜをひいたのだ。それで繃帯をまいているんだ」
相手はつっけんどんに言った。
「そうかね。かぜをひいているのか。でも、あごまで繃帯で包んでしまうなんて、君はずいぶん変っているね」
「ふん、おれのすることに、君が口出しすることはないよ」
と、相手はおこったような、ものの言いかたをした。
「君が探している子供というのは、一体どうした子供なんだね」
佐々刑事は、かわり者の警官に、それをたずねた。
「ああ、その子供というのはね、背が、これくらいの少年なんだ」
と、顎に繃帯したその警官は、自分の胸あたりに、手をあげた。
「名前は?」
「名前は――名前は、千二というんだ」
と、警官は言った。
「千二というのか。はて、聞いたような名前だが……」
佐々刑事は、小首をかしげた。
千二? そうだ、千二といえば、あの天狗岩事件や銀座事件で、つかまったあの少年が、千二という名前だった。
「千二というのは、けさ警視庁から放免された千葉県生まれの少年のことじゃないのかね」
「ああ、そうかもしれない。とにかく、その千二という子供に会いたいという者があって、それからの頼みで探しているんだ」