Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
先生は、丸木の動く目玉に、気を失いそうなくらいおどろいた。全く丸木という奴は、なみなみならぬ怪物だ。
「しずかに、声を立ててはいけない!」
怪人丸木が、とつぜん口を開いた。その声は、あたりをはばかるような低い小さい声だった。
先生は、二度びっくりであった。なぜなら怪人丸木の唇がたしかに動き、その中からは白い歯も見えた。丸木だけは、他の火星人と違って、作り物の首を肩の上にのせていないのか。
「……」
新田先生は、声もなく恐怖の色を浮かべた。全く、どんなに考えても、正体のわからない奴は、この丸木だ!
「新田先生、何とか返事をしなさいよ。おっとおっと、大きな声を出してはいけない。火星人だの、それから丸木なんかに知れると大変なことになる」
怪人丸木は、先生の耳のそばに口をつけて、ささやくように、こう言った。
「えっ、丸木に知れると大変だと言って……丸木は君じゃないか」
「違う違う。丸木じゃない。わしだよ。新田先生。わからないのかい」
「えっ、君は、誰?」
「わしだよ、佐々刑事だ」
「ええっ、佐々刑事? へえ、佐々さんですか。ほんとうですか」
新田先生は、あまり話が意外なので、信じてよいかどうか、大迷いのかたちであった。