Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

そうしてこの中には、火星の生物が、十四、五体も乗組んでいるのだ」

「えっ、火星のボートの中ですって」

「なんだ。やっぱりおどろくじゃないか」

火星のボートの中! これがおどろかないでおられようか。

火星のボートの中に、千二はいたのである。何時の間に、火星のボートの中にはいったのか、さっぱりわからない。

「すると、僕の体は、もう地球から離れてしまったのですね」

「ううっ、まあそのへんのことは、何とでも考えたがよかろう」

蜘蛛の化物みたいな大男は、ちょっとあわてたらしかったが、ともかく返事はした。

そうか、火星のボートの中か。道理で変なにおいがすると思った。こんな変なにおいは、地球の上ではないにおいだ。

だが、ボートにしては、天井があるのが、不思議である。火星では、天井のあるボートを使うのだろうか。

「おい。お前を今元気にしてやるから、そのうえで、一つ頼みたいことがあるんだ」

その男は、突然用事のことを話しかけた。

「頼みたいことですって」

千二は、目をぱちぱちして、この不思議な男の顔を見上げた。

「一体、おじさんは、何という人なの。ああそうか。おじさんも、やはり火星の生物なんだね」