Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

と、新田先生は、千二の手をとって、ためいきをついた。

「先生、ありがとうございます」

千二も、胸が、いっぱいになった。

「おうい、新田。何をしとる。用がすんだら、さっさとこっちへこんか。何をぺちゃくちゃ、ひとりごとを言っとるのじゃ」

博士が、隣の部屋でどなった。

新田先生は、千二がもどってきた嬉しさで一ぱいで、博士から言いつけられたことを忘れていた。これは大変なことをした。

「はい、ただ今。――冷却管を今調べます」

「冷却管はもういいんだ。何を間がぬけたことを言っとる」

「はあ、冷却管は、もういいのですか」

「ちゃんと、なおったよ。お前が、なおしたから、なおったのじゃないか」

「ははあ、そうですか」

先生はとんちんかんな返事をして、なおも冷却管のところを、のぞきこんでいる。

千二が、それを見て、

「先生、冷却管がどうかしたのですか」

「うむ、冷却管に、水が通らなくなって、さわいでいたのだ。そこに見える冷却管がねえ……」

と、先生は言ったが、その時、気がついて、笑い出した。

「あ、わかった。冷却管の上に、千二君が寝ていたんだ。だから、からだの重味で、冷却管がぺちゃんこになって水が通らなかったんだ。