Classici giapponesi con furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate
千二が、おどおどして、きいた。
「成層圏というのはね、千二君、地上からはかって、大体二十キロぐらいから上の空のことだ。そのあたりには、空気が非常にうすくなるから、太陽の光が、ちらばらない。だから、空は暗く見えるのだ」
「太陽の光が、散らばらないとは、なんのことですか」
「つまりたくさんのガラス玉をとおして、光を見ると、どこから見てもぎらぎら光って見えるだろう。空気はガラス玉と同じはたらきをするのだ。太陽の光を、空気の粒がちらばらせるので、空気のある空は、明かるいのだ。空気のないところでは、太陽の光がちらばらないから、空は暗く見えるのだ」
61 火星行
新田先生が、千二少年に、成層圏のはなしをしている間に、大空艇は、どんどんすすんで、あたりは、いよいよ暗さをくわえていった。空気が、いよいようすくなったのである。
先生は、千二少年のため、はなしをしてやるのに、つい夢中になっていたが、このとき、はっと気がつき、操縦席にいる蟻田博士の方を、ふりかえった。
博士は、じっと映写幕をみつめていた。博士の手は、いつの間にか、操縦桿を放れていた。再び自動操縦に戻っていたのである。