Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

「待て待て。とこやさんがやるように、肩のところへ、白い布をかけてくれ」

「博士。ぜいたくを言っては困りますよ。ここは、成層圏ですからね」

「成層圏はわかっているが、とこやさんを、やってもらうには、やっぱり、白い布をかけた方がいいよ。そこにある機械おおいを取って、肩にかけてくれ」

「へい。これですか、機械おおいは……」

千二少年は、機械の上にかけてあった油くさいきれをとって、いい気な博士の肩にかけてやった。

「ふん、なかなかいいぞ。うまく鋏をつかって、こののびた髪を、わしが言うように、切ってくれ」

千二は、博士があまりのんきなので、おどろいた。そうして、鋏をしきりにつかって、長くのび切った髪を、つんでいった。

博士は、いろいろと口やかましく、千二の鋏のつかいかたに、文句を言った。しかし、そのうちに博士の髪かたちは、ととのっていった。

博士は、やがて一変して、若々しくなった。

「博士、ずいぶん、若くなられましたねえ。十歳ぐらいも、若くなりましたよ」

と、となりの座席にいる新田先生が言った。

「そうじゃろう。なあに、もう、おかしくなったまねをしている必要も、なくなったからのう」