후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
徳冨 蘆花의 小説 不如帰(しょうせつ ほととぎす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,742자 · 256화면
ちょっと通りかかりに寄ったんだ」
言いすてて武男はかつて来なれし屋敷内を回り見れば、さすがに守る人あれば荒れざれど、戸はことごとくしめて、手水鉢に水絶え、庭の青葉は茂りに茂りて、ところどころに梅子こぼれ、青々としたる芝生に咲き残れる薔薇の花半ばは落ちて、ほのかなる香は庭に満ちたり。いずくにも人の気はなくて、屋後の松に蝉の音のみぞかしましき。
武男は々に老爺に別れて、頭をたれつつ出で去りぬ。
五六日を経て、武男はまた家を辞して遠く南征の途に上ることとなりぬ。家に帰りて十余日、他の同僚は凱旋の歓迎のとおもしろく騒ぎて過ごせるに引きかえて、武男はおもしろからぬ日を送れり。遠く離れてはさすがになつかしかりし家も、帰りて見れば思いのほかにおもしろき事もなくて、武男はついにその心の欠陥を満たすべきものを得ざりしなり。
母もそれと知りて、苦々しく思えるようすはおのずから言葉の端にあらわれぬ。武男も母のそれと知れるをば知り得て、さしむかいて語るごとに、ものありて間を隔つるように覚えつ。されば母子の間はもとのごとき破裂こそなけれ、武男は一年後の今のかえってもとよりも母に遠ざかれるを憾みて、なお遠ざかるをいかんともするあたわざりき。