후리가나로 읽는 일본 고전
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
野村 胡堂의 胡堂百話(こどうひゃくわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,386자 · 248화면
その学生は、のちに官吏になり、戦後病没したが、その最後の日までメシアの感激を追想していたと、未亡人から手紙が来たのは、それから二十年の後である。
この「救世主」は、実は私の長男のために取りよせてやったものだった。音楽ずきの長男一彦は、そのころすでに病床にあって「救世主」の総譜を抱きながら、その全曲を聞きたがった。私は英国のコロムビア本社へ注文し、数カ月たって着荷した時は、一彦はもう十八枚の全曲をきく気力もなく、あの「ハレルヤ・コーラス」のあたりを二、三枚、母親にかけさせて「ああ、よかった」と眼を輝かせたが、それから三日たって死んだ。「救世主」の総譜は冷たい手に抱かせて棺に納めたが、十八枚のレコードは、初七日の夜、親しかった人たちに集まってもらって、初めて全曲をかけた。
それから間もなく、一彦の母校東大で、十八枚のレコードをかけて、ヘンデルと「救世主」の話をした。二十五番教室に、三千人の学生が集まり、私自身も激情をもって話した。淀橋まで歩いて帰った学生の話は、その時のことだったのである。
二十年間の講演は、思わぬところに実を結んで、何かの席で逢った会社の重役が、昔の聴講生であったり、満員電車の中で、ふと立ち上がって席をゆずってくれた人が、