일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みちくさ

道草

夏目 漱石

夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면

아오조라 문고

彼は高い所にいた。其所で弁当を食った。そうして油揚の胴を干瓢で結えた稲荷鮨の恰好に似たものを、上から下へ落した。彼は勾欄につらまって何度も下を覗いて見た。しかし誰もそれを取ってくれるものはなかった。伴の大人はみんな正面に気を取られていた。正面ではぐらぐらと柱が揺れて大きな宅が潰れた。するとその潰れた屋根の間から、髭を生やした軍人が威張って出て来た。――その頃の健三はまだ芝居というものの観念を有っていなかったのである。

彼の頭にはこの芝居と外れ鷹とが何の意味なしに結び付けられていた。突然鷹が向うに見える青い竹藪の方へ筋違に飛んで行った時、誰だか彼の傍にいるものが、「外れた外れた」と叫けんだ。すると誰だかまた手を叩いてその鷹を呼び返そうとした。――健三の記憶は此所でぷつりと切れていた。芝居と鷹とどっちを先に見たのか、それさえ彼には不分明であった。従って彼が田圃や藪ばかり見える田舎に住んでいたのと、狭苦しい町内の往来に向いた薄暗い宅に住んでいたのと、どっちが先になるのか、それも彼にはよく判明らなかった。そうしてその時代の彼の記憶には、殆んど人というものの影が働らいていなかった。