후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
六十
日本へ帰った健三は能くこのバンクノートの事を覚えていた。けれども催促状を受取るまでは、それほど急に返す必要が出て来ようとは思わなかった。行き詰った彼は仕方なしに、一人の旧い友達の所へ出掛けて行った。彼はその友達の大した金持でない事を承知していた。しかし自分よりも少しは融通の利く地位にある事も呑み込んでいた。友達は果して彼の請求を容れて、要るだけの金を彼の前に揃えてくれた。彼は早速それを外国で恩を受けた人の許へ返しに行った。新らしく借りた友達へは月に十円ずつの割で成し崩しに取ってもらう事に極めた。
六十
こんな具合にして漸と東京に落付いた健三は、物質的に見た自分の、如何にも貧弱なのに気が付いた。それでも金力を離れた他の方面において自分が優者であるという自覚が絶えず彼の心に往来する間は幸福であった。その自覚が遂に金の問題で色々に攪き乱されてくる時、彼は始めて反省した。平生何心なく身に着けて外へ出る黒木綿の紋付さえ、無能力の証拠のように思われ出した。
「この己をまた強請りに来る奴がいるんだから非道い」
彼は最も質の悪いその種の代表者として島田の事を考えた。