후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
六十九
一面において馬鹿正直な彼女は、一面においてまた変な廻り気を出す癖を有っていた。
健三が外国から帰って来た時、彼女は自家の生計について、他の同情に訴え得るような憐れっぽい事実を彼の前に並べた。しまいに兄の口を借りて、いくらでも好いから月々自分の小遣として送ってくれまいかという依頼を持ち出した。健三は身分相応な額を定めた上、また兄の手を経て先方へその旨を通知してもらう事にした。すると姉から手紙が来た。長さんの話では御前さんが月々いくらいくら私に遣るという事だが、実際御前さんの、呉れるといった金高はどの位なのか、長さんに内所でちょっと知らせてくれないかと書いてあった。姉はこれから毎月中取次をする役に当るかも知れない兄の心事を疑ぐったのである。
健三は馬鹿々々しく思った。腹立しくも感じた。しかし何より先に浅間しかった。「黙っていろ」と怒鳴り付けて遣りたくなった。彼の姉に宛てた返事は、一枚の端書に過ぎなかったけれども、こうした彼の気分を能く現わしていた。姉はそれぎり何ともいって来なかった。無筆な彼女は最初の手紙さえ他に頼んで書いてもらったのである。
この出来事が健三に対する姉を前よりは一層遠慮がちにした。