일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みちくさ

道草

夏目 漱石

夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면

아오조라 문고

細君も殆んど何にも買わないといってよかった。彼の兄、彼の姉、細君の父、どれを見ても、買えるような余裕のあるものは一人もなかった。みんな年を越すのに苦しんでいる連中ばかりであった。中にも細君の父は一番非道そうに思われた。

「貴族院議員になってさえいれば、どこでも待ってくれるんだそうですけれども」

借金取に責められている父の事情を夫に打ち明けたついでに、細君はかつてこんな事をいった。

それは内閣の瓦解した当時であった。細君の父を閑職から引っ張り出して、彼の辞職を余儀なくさせた人は、自分たちの退ぞく間際に、彼を貴族院議員に推挙して、幾分か彼に対する義理を立てようとした。しかし多数の候補者の中から、限られた人員を選ばなければならなかった総理大臣は、細君の父の名前の上に遠慮なく棒を引いてしまった。彼はついに選に洩れた。何かの意味で保険の付いていない人にのみ酷薄であった債権者は直ちに彼の門に逼った。官邸を引き払った時に召仕の数を減らした彼は、少時くして自用俥を廃した。しまいにわが住宅を挙げて人手に渡した頃は、もうどうする事も出来なかった。日を重ね月を追って益悲境に沈んで行った。