후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
「何とかいっていたかい」
「とうに伺うはずだったけれども、少し旅行していたものだから御不沙汰をして済みませんって」
済みませんという言葉が一種の嘲弄のように健三の耳に響いた。
「旅行なんぞするのかな、田舎に用のある身体とも思えないが。御前にその行った先を話したかい」
「そりゃ何ともいいませんでした。ただ娘の所で来てくれって頼まれたから行って来たっていいました。大方あの御縫さんて人の宅なんでしょう」
御縫さんの嫁いた柴野という男には健三もその昔会った覚があった。柴野の今の任地先もこの間吉田から聞いて知っていた。それは師団か旅団のある中国辺の或都会であった。
「軍人なんですか、その御縫さんて人の御嫁に行った所は」
健三が急に話を途切らしたので、細君はしばらく間を置いたあとでこんな問を掛けた。
「能く知ってるね」
「何時か御兄さんから伺いましたよ」
健三は心のうちで昔見た柴野と御縫さんの姿を並べて考えた。柴野は肩の張った色の黒い人であったが、眼鼻立からいうとむしろ立派な部類に属すべき男に違なかった。御縫さんはまたすらりとした恰好の好い女で、顔は面長の色白という出来であった。