후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
なるほど彼は桐の本箱の中に、日本紙へ活版で刷った予約の『八犬伝』を綺麗に重ね込んでいた。
「健ちゃんは『江戸名所図絵』を御持ちですか」
「いいえ」
「ありゃ面白い本ですね。私ゃ大好きだ。なんなら貸して上げましょうか。なにしろ江戸といった昔の日本橋や桜田がすっかり分るんだからね」
彼は床の間の上にある別の本箱の中から、美濃紙版の浅黄の表紙をした古い本を一、二冊取り出した。そうしてあたかも健三を『江戸名所図絵』の名さえ聞いた事のない男のように取扱った。その健三には子供の時分その本を蔵から引き摺り出して来て、頁から頁へと丹念に挿絵を拾って見て行くのが、何よりの楽みであった時代の、懐かしい記憶があった。中にも駿河町という所に描いてある越後屋の暖簾と富士山とが、彼の記憶を今代表する焼点となった。
「この分ではとてもその頃の悠長な心持で、自分の研究と直接関係のない本などを読んでいる暇は、薬にしたくっても出て来まい」
健三は心のうちでこう考えた。ただ焦燥に焦燥ってばかりいる今の自分が、恨めしくもありまた気の毒でもあった。
兄が約束の時間までに顔を出さないので、比田はその間を繋ぐためか、しきりに書物の話をつづけようとした。