후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 明治劇談 ランプの下にて(めいじげきだん ランプのもとにて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,283자 · 329화면
しかし今日ならばともかくも、その当時において猿若町は地の利を得ていなかった。震災以後、町の形はまったく変わってしまったが、その頃の市村座へゆくには、馬道の大通りから妙に狭い横町のようなところを抜けたり曲がったりして、足場が甚だよろしくなかった。その傍にあやつり芝居の文楽座があったが、一向に流行らないで亡びてしまった。市村座の座主はかの守田勘弥についで劇界に名を知られた中村善四郎で、興行の上にも相当の手腕を有し、一方には花形の福助や我童や権十郎などをかかえていたにもかかわらず、場所の悪いのが妨げをなして、どうもその成績が思わしくないらしかった。
尤も、場所のせいばかりでなく、前にもいう通りの事情で、どこの座主にも十分の資本金がないので、たとい少しぐらいの利益を収めても、とかく金利に追い倒されるという苦しい立場にも置かれていたらしい。その上に場所が偏寄っていた。浅草公園はその頃も繁昌していたには相違なかったが、決して今日のようなものではなかった。したがって、浅草公園に近いということが、足場のわるい市村座へ観客をひき寄せる有利の条件にもならなかった。