후리가나로 읽는 일본 고전
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
久保田 万太郎의 浅草風土記(あさくさふどき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,294자 · 318화면
そうしてそのあと、左手に、千束町への曲り角に瓦斯会社の煉瓦の建物をみ出したとき、いつかわたしは、小料理屋、安料理屋の、けばけばしくいらかを並べた「吉原」のまえに立っていた。……
「江戸演劇の作者が好んで吉原を舞台にとつた理由は明白である。当時の吉原は色彩と音楽の中心だつた。花魁の袿にも客の小袖にも。新流行の奔放な色と模様とがあつた。店清掻の賑かさ、河東、薗八のしめやかさ。これを今日の吉原に見る事は出来ぬ。今日の吉原は拙悪なチヨオク画の花魁の肖像と、印絆纏に深ゴムを穿いた角刈と、ヴイオリンで弾く『カチウシヤの唄』の流しとに堕している。当時の吉原は実際社会の中心であつた。百万石の大名も江戸で名うての侠客も、武家拵への大賊も、みんなここへ集まるのであつた。それ故、劇中の人物に偶然な邂逅をさせるのに、こゝ程便利な場所はなかつたのである。併し今日の吉原をさういふ舞台に選むのは無理である。大門側のビイアホオルのイルミネエシヨンの下で、計らず出会ふのは奥州訛りの私立角帽と農商務省へ願ひの筋があつて上京中のその伯父さんとである。裸の白壁に囲まれた、ステエシヨンの待合じみた西洋作りの応接間で、珈琲入角砂糖の溶かした奴を飲まされて、新モスの胴抜に後朝の背中をぶたれるのは、鳥打帽のがふひやくか、場末廻りの浪花節語りである。