후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
国枝 史郎의 神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 188,242자 · 380화면
「快川長老どうなされた。一向酒を参らぬの。……給仕の者お注ぎ致せ」
信玄の言葉に「はっ」と返辞えて膝を進めたのは庄三郎であった。珍らしく今日は出仕して、真田源五郎、三枝宗二、曽根孫二郎というような日頃仲のいい同僚と共に座中の斡旋をしていたのである。
「さあさあ山盛りに注いでおくれ。散ります散ります。おっと結構」
いつも気剖な快川長老はこんな冗談を云いながら注がれた盃をグッと干したが、
「ところで土屋庄三郎殿、面白いことがあったそうだの。一夜で富士の五合目まで行かれたという噂だが。……」
「はい。参りましてございます」
「富士は扶桑第一の霊山。しかし険しさも日本一だよ。よく登山出来ましたな。神のお誘導きがあったからであろう」
「神のお誘導きでございましょうか? 悪魔の誘惑ではございますまいか?」庄三郎は憂鬱に、
「私をお山へ誘導きましたのは、神でも仏でもございませぬ。紅巾なのでございます」
「その噂なら聞いておる」長老は優しく微笑したが、「その紅巾お持ちかな?」
「肌身放さず持っております」
「ちょっと見せてはくださるまいか」
「いと易いことでございます」
庄三郎は懐中からスルリと紅巾を引き出した。