후리가나로 읽는 일본 고전
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
野村 胡堂의 胡堂百話(こどうひゃくわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,386자 · 248화면
「養老院の中で、花ずきの連中が、許可を受けて作っています。今年は、特に立派に咲きました。その中の一番綺麗なのを、お礼に差し上げたいと皆が申します」
それは、本当に立派な菊であった。黄菊と白菊と取りまぜて、持ち重りするほどの大きな束を、私は、抱くように受け取って、あやうく、涙がこぼれそうになった。この時のお礼ほど嬉しいものは、後にも先にも、いただいたことがない。
養老院にいる老人は、こういう心がけの人が少なくない。昔はよい境遇だった人、損ばかりしてきた正直な人、気が弱くて義理固い人、そういうタイプの人が最も多い。
詩人で児玉花外、画家で長谷川利行、作曲では原田潤。その作品が後世に残るほどの芸術家が、私の知っているだけでも、何人かは養老院で死んでいる。
宝塚歌劇の初期の花やかな時代に上演された原田潤氏の数多くのオペレッタを、オールド・ファンは忘れないであろう。あの中の幾つかは、いま、再演されたとしても、相当の拍手を浴びるものだと思っている。
死期の近づいた原田氏を、養老院の、せまい病室に見舞った時、元気だけは、ちっとも衰えないで、
「おれは養老院で死ぬよ。