후리가나로 읽는 일본 고전
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
野村 胡堂의 胡堂百話(こどうひゃくわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,386자 · 248화면
環がまだミスで、柴田環といって、ザルコ・リーなんかと、帝劇で唄っていた時分である。どこで、どうして見染めたのか、秀輔先生、実に大変な熱の入れ方で、夢中になって追い回した。
あんまり、しつこく追い回されて、さすがの環も根負けしたのであろう。人気の上から、もっと独身でいるつもりだったのが、あわてて三浦博士と結婚してしまったという評判だったが、それは、まあ、それとして、この燕嬢先生は、前身が幼稚園の先生だった。
かわいい園児を相手にして、ムカシ、ムカシ、サルトカニガ……とやっているうちに、話をすることに興味と自信が出来て、とうとう本職になってしまったのだ。先生としては、すこぶるユカイな、いい先生だった……と、これも新聞社の後輩で、幼稚園時代、燕嬢の教え子だった青年からきいた。
さて、私の指南番だった渡辺芳助は、胸を悪くして若くて死んだ。その代りには、安村省三が、相棒として現れた。新渡戸稲造博士のオイで、のちに同じ新聞社へはいり、新橋駅で、列車便所へもぐりこんだ、あの安村省三である。
私と安村省三とは、性こりもなく東京中を、足にまかせて歩き回った。文明開化になったとはいえ、江戸の匂いは、至るところに帰っていた。