일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みちくさ

道草

夏目 漱石

夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면

아오조라 문고

六十三

健三は自分を出来るだけ富有に、上品に、そして善良に、見せたがったその女と、今彼の前に畏まって坐っている白髪頭の御婆さんとを比較して、時間の齎した対照に不思議そうな眼を注いだ。

御常は昔から肥り肉の女であった。今見る御常も依然として肥っていた。どっちかというと、昔よりも今の方がかえって肥っていはしまいかと疑れる位であった。それにもかかわらず、彼女は全く変化していた。どこから見ても田舎育ちの御婆さんであった。多少誇張していえば、籠に入れた麦焦しを背中へ脊負って近在から出て来る御婆さんであった。

六十三

「ああ変った」

顔を見合せた刹那に双方は同じ事を一度に感じ合った。けれどもわざわざ訪ねて来た御常の方には、この変化に対する予期と準備が充分にあった。ところが健三にはそれが殆んど欠けていた。従って不意に打たれたものは客よりもむしろ主人であった。それでも健三は大して驚ろいた様子を見せなかった。彼の性質が彼にそうしろと命令する外に、彼は御常の技巧から溢れ出る戯曲的動作を恐れた。今更この女の遣る芝居を事新らしく観せられるのは、彼に取って堪えがたい苦痛であった。なるべくなら彼は先方の弱点を未然に防ぎたかった。