후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
七十四
またそれを詳しく訊いて見たところが仕方がなかった。要点はただその人が金を貸してくれるか、くれないかの問題にあった。
「で当人のいうには、貸しても好い、好いが慥な人を証人に立ててもらいたいとこういうんです」
「なるほど」
「じゃ誰を立てたら好いのかと聞くと、貴方ならば貸しても好いと、向うでわざわざ指名した訳なんです」
健三は自分自身を慥なものと認めるには躊躇しなかった。しかし自分自身の財力に乏しい事も職業の性質上他に知れていなければならないはずだと考えた。その上細君の父は交際範囲の極めて広い人であった。平生彼の口にする知合のうちには、健三よりどの位世間から信用されて好いか分らないほど有名な人がいくらでもいた。
「何故私の判が必要なんでしょう」
「貴方なら貸そうというのです」
健三は考えた。
七十四
彼は今日まで証書を入れて他から金を借りた経験のない男であった。つい義理で判を捺いて遣ったのが本で、立派な腕を有ちながら、生涯社会の底に沈んだまま、藻掻き通しに藻掻いている人の話は、いくら迂闊な彼の耳にもしばしば伝えられていた。彼は出来るなら自分の未来に関わるような所作を避けたいと思った。