후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
「何時来たのかい」
「たしか一昨日でしたろう。ちょっと御話ししようと思ったんですが、まだ熱が下らないから、わざと黙っていました」
「まるで知らない人だがな」
「でも島田の事でちょっと御主人に御目にかかりたいって来たんだそうですよ」
細君はとくに島田という二字に力を入れてこういいながら健三の顔を見た。すると彼の頭にこの間途中で会った帽子を被らない男の影がすぐひらめいた。熱から覚めた彼には、それまでこの男の事を思い出す機会がまるでなかったのである。
「御前島田の事を知ってるのかい」
「あの長い手紙が御常さんって女から届いた時、貴方が御話しなすったじゃありませんか」
健三は何とも答えずに一旦下へ置いた名刺をまた取り上げて眺めた。島田の事をその時どれほど詳しく彼女に話したか、それが彼には不確であった。
「ありゃ何時だったかね。よッぽど古い事だろう」
健三はその長々しい手紙を細君に見せた時の心持を思い出して苦笑した。
「そうね。もう七年位になるでしょう。私たちがまだ千本通りにいた時分ですから」
千本通りというのは、彼らがその頃住んでいた或都会の外れにある町の名であった。