후리가나로 읽는 일본 고전
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みちくさ
道草
夏目 漱石의 道草(みちくさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,812자 · 293화면
彼は自分の新たに受取ったものを洋服の内隠袋から出して封筒のまま畳の上へ放り出した。黙ってそれを取り上げた細君は裏を見て、すぐその紙幣の出所を知った。家計の不足はかくの如くにして無言のうちに補なわれたのである。
その時細君は別に嬉しい顔もしなかった。しかしもし夫が優しい言葉に添えて、それを渡してくれたなら、きっと嬉しい顔をする事が出来たろうにと思った。健三はまたもし細君が嬉しそうにそれを受取ってくれたら優しい言葉も掛けられたろうにと考えた。それで物質的の要求に応ずべく工面されたこの金は、二人の間に存在する精神上の要求を充たす方便としてはむしろ失敗に帰してしまった。
細君はその折の物足らなさを回復するために、二、三日経ってから、健三に一反の反物を見せた。
「あなたの着物を拵えようと思うんですが、これはどうでしょう」
細君の顔は晴々しく輝やいていた。しかし健三の眼にはそれが下手な技巧を交えているように映った。彼はその不純を疑がった。そうしてわざと彼女の愛嬌に誘われまいとした。細君は寒そうに座を立った。細君の座を立った後で、彼は何故自分の細君を寒がらせなければならない心理状態に自分が制せられたのかと考えて益不愉快になった。