후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(五)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 325,249자 · 653화면
故に、両国の好誼を傷つけんことをおそれて、敢て、最前から放たずにいるのだ。この上、要らざる舌の根をうごかし、みだりに追いかけて来ぬがよいぞ」
と、大音を収めたかと思うと、とたんに、弓をぎりぎりとひきしぼって、徐盛のほうへ、びゅっと放った。
「――あっ」と、徐盛も首をすくめたが、もともとその首を狙って放った矢ではない。矢は、彼のうえを通り越して、うしろに張ってある帆の親綱をぷつんと射きった。
帆は大きく、横になって、水中に浸った。そのため、船はぐると江上に廻り、立ち騒ぐ兵をのせたまま危うく顛覆しそうに見えた。
趙雲は、からからと笑って、弓を捨て、何事もなかったような顔して、ふたたび孔明とむかい合って話していた。
水びたしの帆を張って、徐盛がふたたび追いかけようとした時は、もう遠い煙波の彼方に、孔明の舟は、一鳥のように霞んでいた。
「徐盛。むだだ。やめろやめろ」
江岸から大声して、彼をなだめる者があった。
見れば、味方の丁奉である。
丁奉は、馬にのって、陸地を江岸づたいに急ぎ、やはり孔明の舟を追って来たのであるが、いまの様子を陸から見ていたものと見え、
「とうてい、孔明の神機は、おれ達の及ぶところでない。