일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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めいじげきだん ランプのもとにて

明治劇談 ランプの下にて

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 明治劇談 ランプの下にて(めいじげきだん ランプのもとにて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,283자 · 329화면

아오조라 문고

今度の機会をはずしては自分の男の世に出る見込みがない。この際、自分は思い切って男に別れるのほかはないと言った。これには菊之助も少しく躊躇したそうであるが、周囲の人々にも説得されて、かれも思い切ってその女と別れた。めでたい帰京のうらには、こうした哀別の涙がそそがれた。

その後、菊之助はその女とひそかに音信を通じていたか、あるいは全然絶縁したか、またその女はどうなったか、わたしはなんにも聞かないのであるが、そういう事情を耳にして彼の舞台を観ているせいか、その舞台の姿には一種の暗い影が付き纏っているようにも見えた。彼はなんとなく寂しい俳優であった。柄はいいのであるが、調子が悪いのと舞台が寂しいのとで、その後一、二年はやはり花々しいこともなかった。勿論、養父のひかりで相応の役を勤めてはいたが、一般の観客から言えばまず有っても無くてもいいような俳優と見なされていた。それが一人前の俳優として、菊五郎の一座には無くてならない一人のように認められることになったのは、二十五年の盆興行に歌舞伎座の「牡丹灯籠」で萩原新三郎を勤めた時からである。その新三郎はひどく評判がよかった。