일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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めいじげきだん ランプのもとにて

明治劇談 ランプの下にて

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 明治劇談 ランプの下にて(めいじげきだん ランプのもとにて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,283자 · 329화면

아오조라 문고

どこやらで騾馬の啼く声もきこえた。かれの衰えは去年から眼についていたが、戦場の秋にその訃音を聴こうとは思わなかったのである。わたしが八つの年に初めて新富座でかれの渥美五郎を見せられてから、もう幾年になるであろうか。そのあいだに私の記憶に残っている彼の役々はなんであったか。それからそれへと考えつづけて、わたしはその夜の更けるまで眠られなかった。

従軍の役目をすませて、わたしが東京へ帰って来た頃には、戦争劇はもう下火になっていた。日清戦争当時の例によって、新派では東京から川上と藤沢とが戦地視察に行った。大阪からは高田実が行った。京都からは静間小次郎が行った。勿論、ほんとうの戦地まで入込むことを許可されないので、大抵は朝鮮か大連あたりから引返して来たらしいが、いずれもそれを売り物にして花々しく開演したが、どこでも日清戦争当時ほどの好成績を挙げ得られなかったようである。殊に戦後の成金時代――成金という言葉はこのとき初めて出来たのである――は、種々の意味において一般の人心を絢爛にしてかつ贅沢なる歌舞伎劇の方面にひき付けたので、歌舞伎派は幸いに洪水の難をまぬかれた。