후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 明治劇談 ランプの下にて(めいじげきだん ランプのもとにて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,283자 · 329화면
と言って、わたし自身も、またわたしの一家も、直接に鳥屋の熊吉氏と何の交渉を有していたのではないが、劇というものに対して少年時代のわたしの知識欲を満足させてくれたのは、かの鳥熊氏の賜物であることを感謝しなければならない。
熊吉氏の姓は知らない。そのむかし大阪で鳥商を営んでいたというので、一般に鳥熊と呼ばれていた。彼は大阪俳優を率いて九州地方を巡業した経験もある男で、どういう機会にどういう契約を結んだのか知らないが、明治十八年の四月、大阪俳優の一座をひき連れて上京し、本郷の春木座に根城をかまえて、五月から開場した。春木座は後の本郷座の前身で、以前は団十郎も出勤し、その後には市川右団次、市川権十郎なども出勤していたのであるが、とかくに景気が悪くて小屋も腐りかかったところへ、かの鳥熊が乗込んで来たのである。一座の俳優は市川福之丞、市川駒三郎、嵐鱗昇、市川鯉之丞、尾上松寿、中村竹三郎などであった。
単にこれだけのことであれば、鳥熊の芝居も取立てて語るほどの価値もないのであるが、この芝居が非常に成功して毎回大入りをつづけたのは、その興行がよほど風変わりであったためである。