후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
平田 晋策의 昭和遊撃隊(しょうわゆうげきたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,452자 · 208화면
大帝の御前に祈をささげ終った二人は、錨の印のついた自動車を走らせて目黒の岡に向った。大佐がハンドルをにぎっている。自動車はとある森かげの小さい邸の前にとまった。なつかしいわが家である。
灯のきえた邸の中は闇につつまれ、門前のあけびの葉がかさこそと音を立てた。
「お母さまは、おやすみらしいね。」
武田大佐は、清君の耳もとでささやいた。清君はだまって握拳をぎゅっとかためた。
――ああお母さま。おなつかしいお母さま。僕は、これから兄さんと一しょに戦場へ行ってまいります。生きて帰って来られるかどうかわかりません。お母さま。もし僕が太平洋の藻くずと消えても、きっときっとお恨み下さいますな。お母さま。僕は今、お母さまにお目にかからず、御門のそとから、こっそりとかくれて、お別をしているのです。――
清君は泣きたくなるのをこらえて、心の中で母上にお別をつげるのだった。
「さあ、行こう」。
やがて、武田大佐は清君をうながして、また闇の中をどこかへ走り去った。
その夜の明けがた、二人を乗せたモーター・ボートが、朝霧の中を観音崎の沖へきえた。その行方はわからない。
『富士』