일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

大鹿 卓의 渡良瀬川(わたらせがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 280,528자 · 557화면

아오조라 문고

八月三十日にまたも台風が本土を襲って、各地に風水害があった。三十一日には渡良瀬川もまた早川田あたりで一丈余りの増水を見た。この日秋田県仙北郡に大地震があった。六月の三陸の大海嘯にひきつづき、今年はなにか天変地異の積畳を思わせるものがあった。

これより先、政界の動きはようやくあわただしく、伊藤内閣の瓦解は時日の問題と目されていたが、この日ついに伊藤総理大臣が辞表を捧呈した。さきに五月中に陸奥外務大臣が辞職し、渡辺大蔵大臣も辞意を洩らすに至ったので、伊藤は大隅重信、松方正義の二者を入れて外交、財政の刷新をはかろうとしたが、閣僚の意見が一致せずに荏苒と日を送って、いよいよ窮地に追いこまれたのであった。

正造はそうした政変をよそに、帰郷して出水を巡回した。被害情況のほぼ大略をつかむと、佐野とは目と鼻の間にある植野村の法雲庵の一室に籠って調査の整理と請願書の起草にとりかかった。

すると、七日の朝から気配のあった曇り空が、午後からにわかに険悪になり、陰鬱な雨を小止みなく落しだした。それは夜半から屋根板の抜け落ちるような豪雨となり、夜が明けても毫もやむ気色がなかった。