후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうこうけつじょう
神州纐纈城
国枝 史郎
国枝 史郎의 神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 188,242자 · 380화면
あけられた戸口からはいって来たのは、担架を担った男達で、解剖台の側まで行くと、つつましくそれを床へ下した。と、老人が合図をした。頷いた四人の男達は、まず掛けられた白布を刎ね、その下に寝ていた人間をゆるやかに台へ舁ぎ載せたが、それから恭しく一礼すると、再びあけられた戸口から辷るように出て行った。後は森然と静かであった。釜で煮え立つ湯の音ばかりが、ただシンシンと聞こえている。
解剖台に寝ているのは、正しく活きている人間ではあったが、手もなければ足もない、ズンド切りにした丸太のような、胴ばかりの生物で、その一端が細まりくびれ、そこに一個の隆起物があったが、云うまでもなく頭部であった。今、一方の左の眼が、その眼瞼を重々しく開けたが、生命の灯火の消えようとしている、どんよりとしたその白眼が、まず右手へそろそろと動き、さらに左手へ遅々と動いたが、そこで突然閉ざされた。しかし再びその眼瞼が、ブルブルと烈しく痙攣するや、ポッカリ白眼がまたあいたが、今度はそれが上を向き、やがて下の方へ移って行った。部屋を見廻わしているのであろう。その皮膚の色は銅色を呈し、あちこちから膿が流れていた。