후리가나로 읽는 일본 고전
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
野村 胡堂의 胡堂百話(こどうひゃくわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,386자 · 248화면
露子の方も、本職のフランス語教授が、大分、休講が多くなりはじめていた。
俳句で争い、語学で競争し、頭のよさを自慢し合った両秀才は、最後まで「あいつに、負けるものか」と、はりあっていたのだろう。
郵便碁の勝負を重ねているうちに、抱琴は一足先に死んで、やがて露子も、北上川畔の生家へ帰った。初期の『ホトトギス』には、彼の句が、可なり載っているはずである。
ある日、私が新聞社にいると、露子から手紙が来た。すごく厚い手紙である。
「……子規は、行きどまりの塀につかえたといっているが、今の私もそれである。もはや余命いくばくもないが、最後の精力をあげて最高の文学を読んでみたい。日本語よりも、フランス語の方が楽に読めるから、何か送ってくれないか」
私は、さっそく、神田へ出かけた。そのころフランスの本を扱っていた三才社と仏蘭西書院を漁って、露子が、まだ読んでいないと思われる小説の類をかき集め、三回、四回と送ってやった。モウパッサンやドオデイを読んでいたのは知っているから、もっぱら、ロシア物のフランス訳を集めた。
彼は、熱心に読んだらしい。当時はまだ日本語訳のなかった「カラマゾフ兄弟」