후리가나로 읽는 일본 고전
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
野村 胡堂의 胡堂百話(こどうひゃくわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 124,386자 · 248화면
たった二つの例外は、このカサルスと、もう一つは、バッハの写真である。バッハは、外遊中の前田陽一博士が、向うから送ってくれたものである。
私のレコード蒐集も、カサルスに褒められたのは本望だが、しかし当事者になってみれば、一万何千枚を無傷に保存することは、ハタで見るほど楽ではない。錆びたり、虫が食ったりするものではないが、仕舞いっ放しでは、駄目になる。
戦後、久しぶりで手入れを思い立ったのは、二十七年の十二月だった。老妻と、姪と、ほかに四人のお手伝いがあって、合計六人で着手したが、テーブルの上にビニールの風呂敷を敷いて、一枚一枚、ビロードの布でふくのである。やってみると一日に一人が三十枚。画数にして六十面がせい一杯である。急いでやって、痛めてしまっては何にもならぬし、結局、十二月から四月の末まで、満五カ月の大事業になった。
こんな苦労をした一万枚を、二、三年前に、そっくり寄付してしまったのは、何も、嫌気がさしたわけではない。どうせ寄付するなら、十年前に手放せば、財産税を取られなくて済んだのに……と、愚痴るつもりもさらさらない。はっきりいえばLP盤(長時間レコード)が発明されて、一枚一枚掛けかえる繁雑さは、無用のものになったからだ。