후리가나로 읽는 일본 고전
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くろふねぜんご
黒船前後・志士と経済他十六篇
服部 之総
服部 之総의 黒船前後・志士と経済他十六篇(くろふねぜんご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,901자 · 247화면
旭川から函館まで私が逢ったかぎりのすべての人々に、北海道の晩秋初冬の、あの深い落つきと用意があるのはそのためであるにちがいない。
北海道の人心の前史と後史をはげしく分離したものは、終戦直後から二・一ストにいたる大嵐であった。この嵐の中から、道庁林務課の年わかい一係長が新しい知事に選出されたのであった。去年の春、任期を満たした彼は、再び自由党候補を破って再任したが、彼が属する左派社会党のほかに、労農党と共産党の票が支持していたのである。今年の総選挙で彼が右派社会党某候補を応援したということから、何かしらもめているニュースが私の滞在中に出ていたが、書く興味はない。「千島返還促進同盟」を彼が首唱して、道民が少しも踊らず、お蔵になってしまったが、「ハボマイ返還促進同盟」の二の舞を舞う道化役者に、なるかならぬか、するかしないか、彼の意志の彼方にあろう。彼の意志の彼岸の世界で、私が一晩泊ったのはチャシナイ炭坑であった。正確には三菱鉱業茶志内鉱業所。炭労茶志内支部を結成している全九百人の坑夫が無期限ゼネストにはいって五日めのひるまえに着いた。生れてはじめて見た炭坑は、物音一つなくしずまりかえって、往来に人影もまばらであった。