轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

「時事新報」1934(昭和9)年8月25日~1935(昭和10)年3月16日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 页

青空文庫

酔いの残っている範覚は、こう云うと仰々しく胸を張り、金剛杖をつき反らして見せた。

「そうかよ」

と姥は歯茎を見せて笑った。

「立派な関守、それでこそ範覚、わしの仲間での大立て者じゃ! ……さてその大立て者の範覚殿に、至急たずねたいことがある。……旅まわりの香具師の一団、茨組と称する奴ばら、ここへ来かかりはしなかったかな?」

「来た来た」

と、範覚は愉快そうに云った。

「いや面白い奴らだった。芸当をしてな、素晴らしい芸当を! ……最後に大きな檻をひらき、鼡一匹を飛び出させたよ、その口上が気が利いていた。大山鳴動して鼡一匹さ、アッハッハッハッ、見せたかったよ姥に!」

「餓鬼め!」

と、鬼火の姥は吼えた。

「その香具師の群れ、おのれどうした※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

「ド、どうしたと? どうするものかよ、仕った芸当が関所の切手、という次第で、伏見の方へ……」

「通したというのか、この大木戸を!」

「ソ、そうさ、それがどうした?」

「餓鬼め!」

と、姥は再度吼えた。

「おのれがおのれがその二つの眼、節穴かそれとも蜂の巣空か! ……その香具師の群れ茨組こそ、飛天夜叉なのじゃ、飛天夜叉組なのじゃ!」