轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
「時事新報」1934(昭和9)年8月25日~1935(昭和10)年3月16日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 页
――そういう目的から乱痴気さわぎの、この無礼講を試みたのであった。
反間苦肉の計なのであり、だから一見あさましく見える乱痴気さわぎの最中においても、真面目な計画的の秘密話が、とり交わされているのであった。
錦織の判官代が、褊一枚の若い白拍子を、横抱きにして躍り出したとたんに、瓶子が仆れて土器を割った。
「やれ大変、割れたわ割れたわ」
と、不めでたい前徴でも見たかのように、こう云って判官代は額を叩いた。
と、側にいた赤松則祐が、
「めでとうござる、めでとうござる、六波羅殿の氏は平氏、平氏は瓶氏に通じまする。その瓶子が仆れまして、土器が六つに割れましたわ、六つにかたどる六波羅殿が、割れて亡びるという前徴で」
こう云ってすかさずバツを合わせた。
「いかさまめでたい、これはめでたい」
ドッと人々は声をあげて笑った。
と、その陽気の席を遁がれて、土岐頼春は庭へ出た。
定まらぬ心を持ちながら、そういう席に連らなっていることが、堪えがたくなって来たからであった。
秋の夜風は酔った頬に涼しく、ほてった体にさわやかだった。
桜や松や梧桐や梅や、そういう植え込みの間々に、泉水、土橋、築山、亭、別殿などがしつらえてあり、ほそぼそと灯された石燈籠の燈に、盛りの萩の白い花が、波頭のようにおぼめいて見え、いかにも高雅につくられてある後苑