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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
「とんぼのかずが少いんだよ。それに、みんな空の上をとんでいて下へおりてこないんだ」
「やけ野原でさがすことが無理なんじゃないかしら」
「だってしようがないよ。この近所で、やけ野原じゃないところはないんだから」
「それはそうね」
ヒトミは、まぶしく光るやけ野原を見まわして、ため息をついた。東助は、またとんぼににげられてしまった。
「ヒトミちゃんの理科の宿題論文は、なんというの」
東助は、きいた。
「理科の宿題論文? それはね、『ユークリッドの幾何学について』というのよ」
「ユークリッドの幾何学についてだって。むずかしいんだね」
「それほどでもないのよ。東助さんの方の宿題論文はなんというの」
「僕のはね、『空飛ぶ円盤と人魂の関係について』というんだ」
「空飛ぶ円盤と人魂の関係? まあ、おもしろいのね」
「おもしろいけれど、僕はまだどっちも見たことがないんだもの。だから書けやしないや」
「あたしね、人魂の方なら一度だけ見たことがあるの」
「へえーッ、本当? ヒトミちゃんは本当に人魂を見たことがあるの。その人魂は、どんな形をしていたの、そして人魂の色は……」
「あれは五年前の八月の晩だったわ。