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ふしぎくにたんけん

ふしぎ国探検

海野 十三

「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页

青空文庫

名霊媒

つまり、じっさいには、心霊が霊媒の身体にのりうつるのです。心霊だけでは、声を発することもできません。ものをいうこともできません。そこで心霊は、霊媒の身体にのりうつり、霊媒ののどと、口とをかりて言葉をつづるのです。ですから霊媒がいてくれないと、わたくしたちは心霊と話をすることができないのです。どうです。お分りになりましたか」

「すると、霊媒人間が、心霊に自分の身体を貸すんですね」

「そうです」

「人間は、誰でも霊媒になれますの」

「いいえ。さっきもいいましたが、特別の人間でないと霊媒になれません。霊媒になれる人は、ごくわずかです。霊媒にも、すぐれた霊媒と、おとった霊媒とがあります。すぐれた霊媒は、心霊がらくにのりうつることができます。のり心地がいいのです」

「特別の人間というと、どんな人でしょう」

「心霊実験会のえらい人は申します。霊媒になれる人は、心霊というもののあることを信じる人、自分の身体から自分のたましいをおいだして、たましいのない空家にすることができる人、それが完全にできる人ほど、上等の霊媒だそうです。さあ、それではそろそろでかけましょう」

名霊媒

松永老人に化けたポーデル博士につれられて、東助とヒトミは、心霊実験会の会場へいった。