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ふしぎくにたんけん

ふしぎ国探検

海野 十三

「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页

青空文庫

怪奇な実験

これでは女史は全く身うごきもできないし、さぞ身体が痛いことだろうと思われた。

「これ位でいいでしょう。岩竹先生、痛くありませんか」

「今日はずいぶん、きつくしばりましたねえ」

「すこしゆるめましょうか」

「いや、いいです。もう二三本しばってみて下さい」

また追加の綱でしばった。

「それでは、岩竹先生のお身体を、心霊にひきわたします」

髭の会長は前にでて、女史に向って合掌し、なにか呪文のようなものをいって、えいっと声をかけると、椅子の中の女史は、うーんと呻って、身をうしろへそらせた。

「かかったようです。では電灯を消します。二十分間、おしずかにねがいます」

会長が、ぱちっと電灯のスイッチをひねった。室内はまっくらになった。

怪奇な実験

一座はしずまりかえって、こわいようだ。そのとき会長のおさえつけるような声が闇の中にした。

「どうぞゴングさん。お現われ下さい。心霊ゴングさん。今どこにおられますか」

すると、またうーんとうなる声がして、

「わしは、もうここにきている」

と、いんいんたる声がした。岩竹女史のねむっているあたりだ。東助とヒトミは、急におそろしくなってポーデル博士にすがりついた。