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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
海底国の入口
さっきあなたがいったとおりの海中風景が見られますよ」
そういうと博士は、樽ロケットを進発させ、その操縦をはじめた。
博士のことばどおり、二人の目の前には美しい海の中の風景がくりひろげられ、まるで竜宮に向かう浦島太郎のような気持になった。
海底国の入口
三人をのせて樽ロケットは海中をいく。
海草の林も七色の魚群もうしろに走り去って、あたりは急にうすぐらくなった。軟泥を背景として、人骨がちらばっており、深海魚の燐光が気味わるく点いたり消えたりするところもとび越えて、底知れぬ岩の斜面にそっておりていく。その先にあるのは竜宮城か、それとも海魔地獄か。
とつぜん樽ロケットが強力な探照灯をつけたらしい。前方がぱっと明るくなった。
「ああ、きれいだこと」
ヒトミがさけんだ。
「おや、なんだろう、あれは……」
東助は目をみはった。
見よ、行手の海底から何百条何千条というたくさんの白煙が下から上へと立ちのぼっている――いや、白い煙ではなかった、それは柱であった。みんな一様にやや倒れそうに傾いているのが、煙のように見えたのだ。
そのおびただしい白い柱の根元には、同じ色のガス・タンクのようなものが一つずつあった。