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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
重力がなくなる
人類はたがいに助けあわねばなりません。深く大きい愛がすべてを解決し、そして救います。人類は力をあわせて、自由な正しいりっぱな道に進まねばなりません。人類の責任と義務は重いのです」
「博士がそういって下さるので、やっと元気がでてきましたわ」
「そうだ。僕もだ。けっして、蠅だけの住む地球にしてはならない。僕はみんなに、今の蠅の劇の話をしてやろう」
重力がなくなる
ポーデル博士は、樽ロケット艇の操縦席についた。
「博士。出発ですか」
東助が聞いた。
「そうです。また新しい目的地へでかけます」
「こんどは、どんな『ふしぎ国』へ案内して下さいますの」
ヒトミが博士にたずねた。
「こんどはね、ある宇宙艇の中に案内いたします」
「宇宙艇ですって」
「そうです。地球を後に、月世界へ向かう宇宙艇の中へ、あなたがた二人を連れてはいります。その宇宙艇は、だんだん宇宙を進んでいくうちに、だんだん重力がへってきます。――重力とは何か、あなたがた、知っていますね。どうですか、ヒトミさん」
「重力というと、あれでしょう。ニュートンが、リンゴが頭の上から地上へごつんと落ちたのを見て、重力を発見したというあれでしょう」